《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「お呼びです。

さぁ仁科さん、これを洸に」



「えっ?」



いつの間にか、瀬戸さんの
手にはペットボトルの水。



「あ、あたしが?」



「もちろんです。
付き人でしょう?」



「えっと……」



水を届けるのが付き人の
仕事かは知らないけど、
そういうことなら行かないと
いけないのかな。



(き、緊張するけど……)



あたしは瀬戸さんから
ペットボトルを受け取ると、
思い切って洸さんの方に
歩き出した。



洸さんも当然って顔して
手を伸ばしてきたから、
ボトルを差し出して声をかける。


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