《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
そしてその鏡の前には、
厚い背もたれのついた
ゆったりした椅子。



これじゃあ……何だか
まるで、美容室だ。



そう思った時、外の通路
から足音が響いてきた。

話し声もしてる。



しばらくして入口に姿を
現したのは、予想どおり……



「すみません、お待たせ
しましたー!」



「お疲れ〜。千夜子ちゃん、
生きてるかぁ?」



やっぱり、打ち合わせの後
いったん別れた、璃子さんと
リュージさん。



「お疲れ。

リュージ、準備はどうだ?」



洸さんが投げかけた問いに、
リュージさんは肩にさげた
大きなバッグを示して笑う。


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