《完》シークレット･ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

｢すみません……｣



重ね着になるんだろうか、
色んな服がありすぎて、
どう着たらいいのかなんて
あたしには判別不能だ。



｢まずインナーペチのこれ。
で、次にこのキャミで、
その上からこれ。

下はこのスカート。

最後にこのコートね｣



リュージさんは面倒そうな
顔ひとつしないで丁寧に
説明してくれ、

『わからなかったら呼んで』
と言って、あたしをフィッ
ティングルームのひとつに
促した。



そこは四畳半くらいの
スペースで、全身が映る
鏡もある。


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