《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
妙に慌ただしく出て行った
瀬戸さんを思い出して、
ようやく気づいた。
「たまにはお前が労ってやれ、
とでも言いたかったんだろ。
年寄りは面倒で困る」
「年寄りって……瀬戸さん
まだ30代じゃないですか」
ポン、と肩を叩く合図を
されて起き上がりながら、
あたしは苦笑した。
洸さんはフンと鼻を鳴らして、
「中身はもっとジジ臭いけどな。
おまけにお節介だし」
そっけなく言い捨てて、
靴を履き始めてる。
あたしはまだ座ったまま、
折れ目のついてしまった
座布団をポンポンと叩いて
伸ばしてた。
_
瀬戸さんを思い出して、
ようやく気づいた。
「たまにはお前が労ってやれ、
とでも言いたかったんだろ。
年寄りは面倒で困る」
「年寄りって……瀬戸さん
まだ30代じゃないですか」
ポン、と肩を叩く合図を
されて起き上がりながら、
あたしは苦笑した。
洸さんはフンと鼻を鳴らして、
「中身はもっとジジ臭いけどな。
おまけにお節介だし」
そっけなく言い捨てて、
靴を履き始めてる。
あたしはまだ座ったまま、
折れ目のついてしまった
座布団をポンポンと叩いて
伸ばしてた。
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