《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「な―――…!」



強気な態度の聖恋さんも、
さすがにピクッと眉をあげた。



憤りをあらわに何かを
言いかけたけど、これ以上は
本当にマズイって感じで、
マネージャーさんが割って入る。



「聖恋ちゃん! もう行くよっ。

……ダメだよ本当に、
場所を考えてくれなきゃ――」



「ちょっと――離してよっ。

あたしはまだ――…!」



「我々も行きましょう、洸。

そしてあなたも、もう少し
言葉を選ぶように」



「…………フン」



素知らぬ顔でそっぽを向いて、
再び歩き出す洸さん。


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