《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
でも途中から、段々その
静寂が逆に怖く思えてきた。


だって、まるで睨むみたいな
厳しい目で、ジーッとこっちを
見てるんだもん……。



「えーと……洸さん?」



恐る恐る声をかけると、
洸さんはやっと表情を変えた。



どうしてかわからないけど、
はぁっと呆れたような
ため息をひとつついて、



「とりあえず、汗を拭け」



と、あたしにタオルを
投げてくれる。



「わっ………」



ビックリしつつも何とか
キャッチしたあたしに、
洸さんは立ち上がって
近づきながら、


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