《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
思わず俯いてしまった
あたしに、低い洸さんの
声が飛んでくる。



「―――オイ。

まさか、聖恋の代わりと
聞いて怖じけづいたんじゃ
ないだろうな?」



「……………っ!」



図星だ。


あたしの心の中なんて、
鋭い洸さんには手に取る
ようにわかっちゃうんだもんね。



「……だから言いたく
なかったんだ。

相変わらずお前は、すぐに
マイナス思考になる」



「そ、そんなこと
言われても……」



あたしじゃなくたって、
聖恋さんのあの美貌を見たら、
きっと普通はそう思うよ。


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