《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「というわけで、彰にここ
までオレの車を運ばせて、
終わったらすぐに出るからな。

そのつもりでいろよ」



ほとんどパニック状態の
あたしをよそに、洸さんは
シレッとした顔でそう言って、
スタスタと先に歩いていく。



「ちょ、ちょっと待って
くださ……」



少し前から瀬戸さんの姿が
見えなかったのはそういう
わけだったんだ。



今日は今度行われる
ファッションショーの
打ち合わせで、この後は
会場の下見とかして終わる
らしいけど……。



(ホ、ホントにどういう
つもりなの――?)


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