《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
     ☆☆☆☆☆



車内に流れるのは、沈黙。



落ち着かないあたしは、
時々チラッと右隣の洸さんに
視線を走らせては、また
そらして窓の外を見る、
の繰り返し。



(洸さん……なんで何も
話さないのよぉ……!)



洸さんの車は、スタイリッシュな
形の黒い国産車だった。


中は綺麗に片付いてるけど、
特に装飾もなくて、ものすごく
シンプルな感じ。



洸さんはあたしに助手席に
座るように言って、すぐに
駐車場を出て、迷うことなく
どこかに向かって車を
走らせてる。


_
< 262 / 480 >

この作品をシェア

pagetop