《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
複合ビルらしいエレベーターの
壁には、各階に入ってる
テナントの社名を書いた
案内プレートがかかってた。



そのうちのひとつに、見覚えの
ある社名を見つけたんだ。



そう――株式会社ウィング
ビジョン。



あたしも契約を交わした、
洸さんとあたしの、所属事務所。



(え……でも、会社があるのは
渋谷だよね?

こんな所、あたし知らない……)



そう思ってたら、ここまでは
ずっと黙ってた洸さんが、
やっと説明してくれた。



「うちの事務所は、養成
スクールも経営してる。

こっちにはその教室や
事務所があるんだ」


_
< 268 / 480 >

この作品をシェア

pagetop