《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「いいことですか? 

別に何もないですよ」



理由はもちろんわかってる。

でもそれは誰にも話してない。

あの日一緒に出かけた
ことを知ってる、瀬戸さんにも。



(あの日洸さんが言って
くれた言葉は……誰にも
知られず、しまって
おきたいんだもん――)



そっと、あたしの胸の中に。



そうしていつまでも――
あたしの中だけで、
繰り返してたい。



間違いなくその言葉が、
今のあたしに大きな勇気を
くれてるから。


頑張ろうって気持ちの
源になる、希望に。


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