《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「……………」



そう。昨日までは。



でも今のあたしは――…。



「あたし……何を信じたら
いいのかわからない。

自分の可能性を信じようって
思ったのも、洸さんの言葉が
あったからなのに――…」



また涙がこぼれそうになって、
両手をギュッと握りしめて
堪えた。



璃子さんは怒ったような
困ったような顔をして
あたしを覗き込む。



「何言ってるのよ千夜ちゃん!?

洸は、千夜ちゃんがいいと
思ったから選んだのよ?

それに私達だってそう
思ってるし」



「でも聖恋さんは――…!」


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