《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「風邪だなんて見え透いた
嘘をついて、どうしたのかと
思ってたが。

どうやらアイツにくだらない
ことを吹き込まれたようだな」



「洸さ―――」



厳しい表情でツカツカと
歩み入る洸さん。



やっぱり、聞かれてしまった。


どうしよう……!



「オイ千夜子。

聖恋に何を言われたんだ?」



「な、何も………」



反射的に出た言葉に真実味
なんてカケラもない。



洸さんは即効ギロリと
あたしを睨んで、



「今さら言い訳が
通用すると思うな。

さっさと話せ」


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