《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「で、でも………!」



……話せないよ。



だって、怖い。



洸さんと聖恋さんのことを
聞くのも、あたしを選んだ
本当の理由を聞くのも……。



「ちょっと洸、その態度は
ないでしょ!

千夜ちゃん怖がってるよ」



璃子さんがかばうように
あたし達の間に入ってくれる。



洸さんは一瞬目を見張った
けど、すぐにいまいましげに
舌を打つと壁に目線をそらした。



「隠そうとするからだろ。

どうして、真っ先にこの
オレに言えない……!」



「ご……めん、なさ……」


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