《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
洸さんはしばらく観察する
ように真顔であたしを
見つめた後……抑揚のない
静かな声で、こう続けた。



「オレと聖恋がつき合って
たっていうのは本当だ。

けど、別れた理由とお前を
選んだ理由は、てんで
デタラメだよ」



「―――――っ!!」



プラスとマイナスの感情が
同時に入り乱れて、嬉しい
のか悲しいのか自分でも
よくわからない。



だけどやっぱり一番
大きかったのは、洸さんが
二人の関係をハッキリ認めた
ことへのショックだった。



(やっぱり本当に、元恋人
同士だったんだ……)


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