《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
洸さんはスタスタと進み、
地面に停まってるゴンドラの
前に立つとようやくあたしを
振り返った。



「何してる、千夜子。
さっさと来いよ」



「来いって――…」



どういうこと? 


サッパリ状況が飲み込めない。

もう閉園だっていうのに、
どうしてあたし達だけ
乗せてもらえるの?



「千夜子! モタモタするな」



「…………っ」



理解はできないけど、
とりあえず仕方ない。



あたしは洸さんと一緒に
スタッフが扉を開けてくれた
ゴンドラに乗った。


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