《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
あたし達が座るとドアが
閉じられ、スタッフは
電話ボックスくらいの
大きさの操縦室のような
所に入っていく。



彼が操作すると、停止して
いた観覧車が、ゆっくりと
動き出した。



「どうして………」



不思議な光景だった。



もうほとんど人はいなくなり、
照明を落としていく部分も
ある園内。



そんな景色を眺めながら、
観覧車だけが、あたし達を
ゆっくりと空の近い所へ
運んでく。



やがて頂上を待たずして、
園内のほとんどの照明は落ちた。


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