《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
だからあたしもその輪の中で
過ごしてたけど……洸さんの
名前が出た時には、思わず
ギョッとした。



「洸さんが? どーして?」



誰かが聞くと、情報源の先輩は、



「差し入れ持って来て
くれたみたいよ」



「えっ、マジで? 珍しい〜」



「だよね。後輩がまとまって
出てるからかなー?」



「わかんないけど、ラッキー♪

洸さんに会える〜っ」



騒ぐ仕事仲間の間で、あたしは
一人黙り込んじゃう。



……というのも、洸さんと
あたしの関係は、みんなには
秘密だから。


_
< 384 / 480 >

この作品をシェア

pagetop