《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「ホントだ! 
ありがとうございます〜っ」



大喜びで騒ぐみんなを、
『しっかりな』と激励しながら
見ていく洸さん。



――と、こっちを見た洸さんと、
目があった。



ドキッとしつつもどう反応
しようか迷ってたら、洸さんは
すぐにフイッと視線を
そらしてしまう。



(あ……………)



そうだよね。みんなの前じゃ
面識ないふりしなきゃ
いけないんだから。



(でも、ちょっと寂しいな……)



ついそんなことを思っちゃって、
思わず俯いた。



その後も洸さんは比較的
仲のいいらしい数人と話を
してて、あたしは挨拶を
交わすこともなかった。


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