《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
あたしなりに精一杯、
“普通の女の子”に
なりたいって思ったんだ。

先輩と並んでも、恥ずかしく
ないように。



先輩もクラスメートも、
『なんか仁科さん変わったね』
って言ってくれた。


それが嬉しくて、あたしは
このまま本当に生まれ
変われるかもしれない
とさえ思った。



――そんなある日。



水瀬先輩が言ってくれた、
夢のような言葉。



『なんかオレ、仁科さんが
かわいくなってから意識
しちゃってさ。

好きになっちゃったみたい。

――オレと、つきあってよ』


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