《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
『ここもいいけど、いつも
もうちょっと落ち着いて
話したいって思ってたんだよな。

なぁ、あそこに行かないか?』



学食でご飯を食べて、
そのまま近くの中庭の
ベンチで休憩する。

それがいつものパターン
だったけど、その日先輩は、
そんなことを言い出した。



『あそこ? どこですか?』



『体育用具室』



『体育用具室? え、でも
そんな所勝手に……』



『平気だよ。あそこ、
鍵かかってないんだ。

ちょっと埃っぽいけど、
あそこなら二人きりで話せる。

それにオレらには、
思い出の場所じゃん?』


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