《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
顔から笑みが消えて、目も
真剣になって。


あたしには、何かを
怒ってるみたいに見えた。



『先輩? 
どうしたんですか……?』



『……ついて来たって
ことは、OKってことだよな』



『…………え? 何言って――』



『とぼける必要ないし。

そーだよな。オレら、
そういう関係だもんな』



『―――――っ!?』



水瀬先輩の手が、あたしの
肩をガシッとつかむ。


そのまま強い力で、
マットの上に押し倒された。



『せんぱっ――…!?』



声が、首筋に顔を埋められた
衝撃で途切れる。


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