《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「あ、えっと、あの……」



うろたえてしどろもどろに
なってたら、運転席から
穏やかな声が飛んできた。



「洸。自分が強引に拉致
しておいて、そんな言い方は
ないだろう。

お前こそ、ちゃんと説明
してやれ」



(……………!?)



そう言えば、洸さんは
あたしの隣にいるから、
運転してるのは別の人。



そんなことわかりきってる
のに、動揺してたのと、
さっきまでは彼が寡黙に
運転に徹してたから、何も
気にしてなかった。



(この人は、誰――?)


_
< 44 / 480 >

この作品をシェア

pagetop