《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
返ってくる言葉はなかった。



ただ、洸さんはもう一度
激しくあたしを抱き寄せて――
そして再びの甘いキスを、
何度も繰り返した。




「最高のお前を見せろよ。

オレのためにも」



吹き込まれる想いが、心を
解きほぐしていく。



「………はい」




そうだ……自分のためにも、
洸さんのためにも。



あたしはもっともっと、
輝きたい。



「立てるな? ステージに」



「―――大丈夫です」



きっともう、何があっても平気。



あたしは、輝ける。



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