《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「あ、あたしはやるなんて
言ってな……!」



言いかけた言葉を遮って、
上から洸さんの声が降ってきた。



「心配するな。
いきなりステージに立てだ
なんて言ってない。

当分はオレの付き人を
しながら、デビューする
までの訓練だ。

イメージキャラの仕事も
来年からだから、準備期間は
ちゃんとある」



「そ、そういうことを
言ってるんじゃ……っ」



必死の訴えはとうとう聞く
耳持ってもらえず、洸さんは
『言うことは言った』って
顔で瀬戸さんに目を向ける。



「よし、それじゃ行くか。

そろそろ時間だろ」


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