《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「待って下さい、あたし――!」



すでに部屋を出て玄関に
向かってる二人を、あたしは
ヨロヨロと立ち上がって
追いかける。



だけどクルッと振り向いた
洸さんが、トドメのように
ピシャリと、



「オレの付き人になったら、
“できません”は禁句だからな。

デビューまでは、オレが
きっちり面倒見てやる。

お前はオレを信じてればいい」



「―――――!!」




……洸さんって、よく
わからないよ。



どうして、そんなことが
言えるの?



よく知りもしないあたしに、
そんなに胸を張って堂々と、
『信じろ』だなんて。


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