《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜
「横暴? 違うだろ。

オレは、方法なんて何だって
いいだろうって言ってるんだ」



「え………?」



―――どういうこと?



キョトンとしたあたしに――

洸さんは貫くように
まっすぐあたしを見て、



「千夜子。お前は変わり
たくないのか?」



「―――――っ!!」



心臓が直に手で触れられた
かのように、熱く震える。


目線がそらせなかった。



(やめてよ……千夜子なんて、
名前呼ぶの)



こんな時に初めて名前
呼ぶなんて、ずるいよ。


自覚させようとしてるの?

あたしの、心を……。


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