君は狼、(仮)
∼プロローグ~
∼美香side∼

「悪いけど俺好きな奴いるんだ。」


私、伊集院美香は生まれて初めての告白と生まれて初めての失恋を味わった。


目の前にいるのは大月智史。私が初めて好きになった人。


学校でも1,2を争うモテ男。


「じゃぁ....。」


と、行って彼は屋上から姿を消した。


キ~バタン。


ドアが閉まる音だけが虚しく響いた。


彼の姿が完全に見えなくなった途端私は体から力が抜けて
その場に座り込んだ。


「うっうぇっっぅぇぇぇん」



自分でも驚くぐらいの大声を出して泣いていた。



その時私はまさか1部始終を見られていたなんて思ってもいなかった....。


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