君は狼、(仮)
まさかこれだけを伝える為だけにわざわざ家まで来たのか?
こんなの明日でいいのに。
でも...
嬉しいと思って思わず顔がにやけてしまう俺は重症なのだろうか。
っていうか......気まずい....
美香を見ると案の定美香も気まずそうにしている。
どうしようか,と考えていると不意に美香が口を開いた。
「あ...。じゃぁ謝りたかっただけだから
私,帰るね。」
そういって帰ろうとする美香の細い腕を無意識に,
でも,しっかりとつかんでいた。