君は狼、(仮)


美姫は驚いたように顔をあげ
大きな瞳に涙をためて下唇をかんでうつむいていた。



きっとこの時の表情を俺は一生忘れないと思う。



美姫の事は気になったけれど,
ガキだった俺はそんなことすぐに忘れて友達と遊びに行った。


その夜,美姫のお母さんから電話があった。


家に帰ってから元気がないらしい。


俺が強く言い過ぎたからか?


明日謝っておこう,と思いながら眠りについた。


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