君は狼、(仮)
話しながら私はいつの間にか泣いていた。


涙に気が付いたとき本当に好きだったんだなぁと改めて痛感した。


美来はそんな時も私の気持ちが落ち着くまで黙って見守ってくれていた。


すべてを話し終わったときお昼休み終了のチャイムがなった。


「美香っ!もう今日はサボっちゃおうか。」

「えっ?」


真面目な美来からは考えられない言葉だった。


「でも美来サボっちゃっていいの??」


「いいの。いいの。サボってもどうせ分かってるし。」


そうでした。美来さまはテストは必ず5位以内に入る天才様でしたね。


「な~んてうそうそ。美香と一緒に居たいからいいの!!」


「ほんと!?うれしい!!」


「そんなに喜ばなくっても~(笑)どうする??私の家くる?」


「いいの??」


「両親いないし大丈夫~!」


「じゃあお言葉に甘えてお邪魔しちゃう!!」


「どうそどうぞ!」


久しぶりに美来の家に行くことになって私のテンションは上がりまくりだった。


この後、最悪の出会いがあるとは知らずに....。
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