真冬…夕暮れ…シーサイドパーク
 
 「でもわたし、一応、彼氏いるんですよ…」

 「僕にも、一応、彼女がいるんですけどね」

 そう云って、僕は彼女の方へちらっと視線を向けながら笑った。



 黙ったままの二人のはるか前方で、夕日が時計の長針のようにゆっくりと、水平線へと降りて行く。
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