男嫌い×女好き=XXX


「っていうのは半分冗談で、本当の理由は、あんたに......愛実に惚れたから。」


――――え???


愛実に惚れたから??

あたしに惚れた??

ほれた???

このあたしに???

動揺が隠せない。

あれほど感情が表にでなかったのに.....


「びっくりしてるね。かわい。」


なんて当の本人はのんきなことを言ってる。


「ふざけるのいい加減にしてくれません?」


お願いお願いだから....あたしの心をこれ以上揺さ振らないで......


「俺は本気だけど?」


そう言う彼の顔は今まで1度も見たことないくらい真剣な顔だった。


"ドキッ"


不覚にもその彼の表情に思わずあたしの胸がたかなった。

あんなに堅く、頑丈な〝カギ〟をかけたはずなのに.......


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