男嫌い×女好き=XXX


「冗談はそこまでにして、次は条件です。」


あたしは不覚にもトキメいてしまった自分を認めたくなくて、隠したくて話をそらした。


「冗談じゃないんだけどなぁ。まぁその条件ってヤツを聞こうかな。」


「条件....それは、恋人らしいことはしないこと、です。もちろん、恋愛感情なんて当然、ありません。それが付き合う条件。」


そう。恋愛感情なんてない。あたしには。

恋愛感情なんて捨てたんだから.....あの時に......

あたしのその条件に彼は、一瞬だったけど悲しげな表情を浮かべた気がした。


「まぁ今のところはそれでもいいかな。でもそんなことを言ってられるのも今のうちだな。断言する。」


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