男嫌い×女好き=XXX


「―――よ。」


「え?」


「そんなの知るかよっ!!!」


そう言った水野悠眞の表情は何かに怒っているようだった。


「........」


あたしはそんな彼の言葉に、言葉を失って、ただただ立っているだけだった。


「俺は.....俺は“辻愛実”っていう1人の女が好きなんだよ!!異名とかそんなんで人を判断するなんてただの偏見だ。」


あたしの目を見ながら、まるで大丈夫だって魔法をかけているように―――

なに?こんなにも言葉って安心できるの??

なんで今まで悩んでたことがバカみたいに思えるようになるの??


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