男嫌い×女好き=XXX


「は?おい。お前――」


「とにかく、あんまり彼氏とか言わないで。」


愛実は必死に震えを止めながら俺に言ってきた。

このとき俺は感じた。


―――このままじゃ....今の俺じゃ、愛実をこの暗く悲しい闇から救い出すことなんて、できないと。

愛実が抱えている闇は、とてつもなく大きくて、簡単には癒えないということを....


俺はすべてを甘く見ていたということを痛感した。

これ以上今の俺が話を聞いたとしても、余計に愛実を苦しめるだけだと確信した。


だから俺は......


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