夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「キャーッ、嫌!此方に来ないで!!」
んっ!?
「あっちへ行って!!付いて来ないで!!嫌だって言ってるでしょ!?」
えっ!?の…紀香!?
何があったの!?
誰かに追い掛けられてる?
まさか孝道君じゃないよね!?
ただならぬ声に、私は紀香の姿を必死で探した。
何処!?
何処に居るの!?
紀香の声が途絶え、中々見付ける事が出来ない。
「ノンちゃん!?大丈夫!?」
私よりずっと先を歩いていた孝道君が紀香の姿を見付け、一目散に駆けて行く。
ただ事ではないと感じた私は、2人の元へと急いだ。