夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「ち…違う!そんな事してない」
「じゃぁ何で逃げるの?」
「そ…ぞれ゛…は……!?」
答えようとする自分の声が震え出す。
私の体が震えてる!?
「真弥ちゃんどうしたの!?大丈夫!?」
異変に気付いた孝道君が、慌てて私の腕を掴むと震えは増し、急に恐怖心が一気に襲う。
怖い!助けて!!
数時間前の感情も甦り、私は立っていられずその場に座り込んだ。
「待ってて!ノンちゃん呼んで来る!!」
孝道君は紀香の元へ急ぐと、俊ちゃん·隆明君·弘晃君も連れて戻って来た。
「真弥!!大丈夫!?」
私の体を紀香がそっと包むと、次第に震えが止まっていく。
「孝道が何かしたの?」
皆に詰め寄られ、孝道君がさっきのやり取りを伝える。