夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「あのさ、人の男に手を出すの止めてくれる?」
あぁ、そう言う事ね。
「俊ちゃんは、女は居ないって言ってたけど?」
これは本当の事。
紀香からも俊ちゃん本人からも、彼女が居るとは聞いてない。
だから電話の主が正しいとは言えない。
「私が俊の女!だから手出すな!!」
この人は、どうしても自分が彼女であると言い張る訳ね。
じゃぁ、分かったよ。
意地悪してやる!
「手を出すなって言われても、もう遅いよ?既にHしてる」
どうだ!
「ハァ?マジで!?」
相手は驚きの声を上げるも、次に発した時には更に口調が荒くなっていた。