夏の空~彼の背中を追い掛けて~
漣が言う様に、もしもの時はどうする!?
俊ちゃんの夢すら、壊してしまうかも知れないんだよ!?
それに、ちゃんと気付いてる?
そもそも俊ちゃんとは、付き合ってないんだよ!?
「妊娠した」なんて言ったら、俊ちゃんは「子供は諦めて」って言うよ?
どうするの?
もう1度、罪を犯すの?
無理でしょ?
「また同じ事をすれば、妊娠しにくくなる可能性がある」って、耳にタコが出来る位、母に言われてる。
どう説明するつもり?
俊ちゃんの両親にだって、反対されるよ?
味方は1人も居ないからね!!
急に考えさせられた現実に私は怖くなり、漣との電話を切ると、直ぐ様亜紀に電話した。
「亜紀に頼みたい事があるんだけど…」
詳しい事情は話さず、私の代わりに妊娠検査薬を買って欲しいと頼んだ。
自分で購入出来ない訳じゃないけど、高校の近くには薬局がないし、地元だといつどう言う形で親に知られるか分からない。
勿論、亜紀が誤解を受ける可能性もあるけど、亜紀や亜紀の周りの人は、友達の代わりにゴムや妊娠検査薬を買ってあげてるらしい。