夏の空~彼の背中を追い掛けて~
嘘!?間に合わなかった!?
どうしよう…駅のホームで受け取る約束になってたのに…。
私はバッグから携帯を取り出し、亜紀のベル番を押した。
【ゴメン…】
【マニアワナカッタ マヤ】
この後、どうしよう…。
亜紀に会わない事には、妊娠検査薬を貰う事は出来ない。
次の駅まで、徒歩で約20分。
良し!行こう!!
行くしかない!
私は再度、亜紀のベル番を押した。
〈12712191〉
メッセージを打ち始めた途端、駅の方から私の名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。
「真弥~」
んっ?
メッセージを打つ手を止め、駅の方へチラリと視線を向けてみるも、誰の姿も無い。
何だ、気のせいか!