夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「真弥の緊張した顔見るの初めて」
「だって…紀香の家以外、泊まりに行った事ないんだもん…」
「マジで?じゃぁ男の家に泊まるのは、俺んちが初めてって事?」
「うん…」
「それは嬉しいな!俺が真弥の初めてになるなんて、マジで嬉しい」
言葉通り、本当に嬉しいのだろう。
俊ちゃんは顔をクシャッと崩し、照れを誤魔化すようにChu!と頬にキスを落とす。
そして自分の膝の上に私を座らせると、後ろから抱き締めるように、そっとお腹に触れた。
「真弥、もう少しだけ親に話すの待ってくれる?俺も一緒の方が良いだろ?」
「うん」
そりゃぁ1人より、俊ちゃんが一緒だと心強い。
「でも…反対されたら、どうやって説得するつもり?私の親は無理矢理にでも病院へ連れて行くよ?」
「うん…。そうだな……」
「俊ちゃんの家族はどうかな?やっぱり反対されるよね…」
「ん……。でもそこは俺が何とかする!」
「それじゃぁ···」
私達は色々な場合を想定して、お互いの不安が解消するまで何時間も話し合った。