夏の空~彼の背中を追い掛けて~


「えっ!?誰と誰が付き合ってんの!?」



「やっぱりここに居た」



チャイムもノックもしないで、隆明君と弘晃君が突然部屋へ入って来る。



何も事情を知らない2人が来た事で、必然的に会話が終了したのだ。



「俊も孝道も家に居なかったし、隆明から真弥ちゃんが来てるって聞いてたから、ここだと思って来たんだ」



弘晃君は視線だけ私に向け、小さく頭を下げる。



「なぁなぁ孝道ちゃん!誰と誰が付き合ってんの!?教えてよー」



隆明君はまるで駄々っ子のように、孝道君へ擦り寄る。



「自分で考えろ」



「えーっ、孝道ちゃんのケチ!」



頬を膨らませ、隆明君は拗ねた顔をするけれど、辺りを見ながら一生懸命に考える。



「もしかして、ノンちゃんと俊ちゃん!?」



え゙っ!?何でそこ!?



思わず聞き返したくなった私の代わりに、俊ちゃんが問い掛ける。



「隆明、その理由は?何でそう思う?」



「だってノンちゃんと俊ちゃん同級生だし、俺らの中で2人が1番仲良いじゃん!バイクの後ろもノンちゃんしか乗せないし…」



知らなかった…。





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