夏の空~彼の背中を追い掛けて~


「うん…したい。次はいつ会えるか分からないし、俊ちゃんが抱いてくれたら嫌な事も忘れられる…」



「忘れたい?今日、ノンちゃんちであった事?」



「う…ん…。あっ!でも…孝道君と隆明君の事イッパイ傷付けちゃったから、今日の事は忘れちゃいけないね」



「だろ?俺もそう思う」



「うん。だけど俊ちゃんが傍に居ない時は、この幸せな時間が私を支えてくれる。だから…抱いて欲しい」



ほんの一瞬、俊ちゃんが目を見開いて驚いたように見えたけど、何も言わず躊躇いがちに服の中へ手を忍ばせる。



それから私の顔を何度も見ながら愛撫を始め、ゆっくりと中へ入れる。



「大丈夫?少し奥まで入ってるけど、痛くない?」



「んっ…痛くっ…んんっ……ない」



昨日までとは打って変わり、今日は私を気遣いながら物凄く優しいHをしてくれる。



俊ちゃんが満足してくれているかは分からないけど、この日初めて、飛びっきり甘くて幸せな時間を過ごした。



「もっと真弥と2人きりで居たいけど、いつ迎えが来るか分からないから送ってく」



「うん…」



私達はすっかり暖まった部屋を後にし、外へ出た。



「う゛う゛っ…寒いね」



「じゃぁこれ使いな?」



納屋を出てバイクに股がった俊ちゃんは、首に巻いていたマフラーを解き、私の首に掛ける。





< 259 / 354 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop