夏の空~彼の背中を追い掛けて~
「俊ちゃんの布団って寝心地良いね…眠くなってくる…」
私は無防備にベッドへ寝転び、静かに目を閉じる。
多分、これで俊ちゃんはここへ来るはず。
何と無く人の気配を感じ、そっと瞼を開くと、俊ちゃんが隣に寝転んで居た。
良かった、もしそこに俊ちゃんの姿が無かったら、私にはこれ以上成す術は無かったよ。
「ねぇ…」
耳元に俊ちゃんの声が届く。
「うん?なぁに?」
「俺…ずっとドキドキしてる…」
私の手を取った俊ちゃんは、自分の胸へと持っていく。
トクトクトクトク・・・
以外と冷静な私の鼓動に比べ、俊ちゃんのそれは思ったより速かった。