夏の空~彼の背中を追い掛けて~
う…ウソ!?
隣に座ってくれるの!?
凄く嬉しいんだけど、今の私ってどんな顔してる?
ニヤケてない?
イヤ…多分……ううん、絶対にニヤケてる。
こんな顔を誰かに見られたら、恋心がバレてしまう。
私は行き場のない視線を、下へ向けた。
すると私の手の甲を、俊ちゃんの指が突っついて来る。
チョンチョン。
えっ!?何?
視線を向けると俊ちゃんは前方を見付めたままで、それとは絡まない。
気のせいだったのかな?
1度上げた視線を再度、下へ向ける事が出来ずにさ迷わせていると、今度はギューッと手を握られる。
えっ!?
私は慌てて振り向くも、やはり俊ちゃんは前を向いたまま。
だけどさっきと違うのは、手が繋がれたままって事。