もらう愛=捧げる愛
新しいアパート、段ボールだらけの部屋で1人、逃げられたはずなのにまだ怖くて、あたしは震えを止められない。


3日間、ただひたすら眠った。


眠る事しかできなかった。


多田さんから逃げられたあたし、ハルくんからも離れてしまった、あたし。


あたしに残ったのは、何?


支配?


恐怖?


それでもあたしは負けそうになるココロと必死に闘った。


汚れたカラダ。


だけど、せめてココロだけはキレイでいたい、そう思って。


純粋にハルくんを想うこのココロだけは。


誰にも譲らない、そう誓って。


だけど、結果が今のこの状況。


淋しい部屋と段ボールとあたし。


なんか、バカみたい。


「…フフッ。アハハッ!」


笑いながら流す涙。


「フフッ…」
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