もらう愛=捧げる愛
体を洗いたい、そう思った。


メチャクチャに荷物をほどき、シャンプーとボディーソープを見つけると、散らばった床をかき分け、バスルームにこもった。


何度も何度も洗っては流すを繰り返す。


鏡に写る痩せ細った体と、首の傷。


こんなに洗ってるのに、どうして消えないの!?


消せない汚れを心から悔やんだ。


濡れた体を手早く拭い、長い髪をくくって、あたしはコンビニへ向かった。


買ったのはビールだけ。


部屋のドアを開けるのと同時に、あたし何日も空だった胃袋に吐き気を覚えるまでビールを流し込んだ。


♪~♪~♪


テーブルに置いたままのケータイの着信音に肩が跳ねる。


…多田さん?


ううん、番号は友莉しか知らない。


通話ボタンを押して、そっと耳に当てる。
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