もらう愛=捧げる愛
「はぁ…」


小さく息を漏らして、あたしは立ち上がる。


………。


「あの…緒方、くん…?」


「ハイ?」


書類から目を上げた澄んだ黒い瞳に、あたしは何を言おうとしてたんだか…?


「仁科さん?」


「あー…。あ、そうそう。一休み、コーヒーでも、どう?」


「ハイ、いただきます」


「あのね、ココ、パソコン置いてあるから飲食禁止なの。給湯室、行こ?」


「ハイ」


一緒に連れ立って事務室の奥にある給湯室の丸椅子に2人で座って、コーヒータイム。
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