もらう愛=捧げる愛
「緒方くん、ミルクとお砂糖は?」


「じゃあ…あ、でも、いいです」


「何?遠慮しないで?」


「笑いません…?」


「う、うん…」


あたしの差し出したスティックシュガーを1本。


「?」


「あと…4本お願いします…」


よ、4本!?


計5本!?


コーヒーカップ一杯に、お砂糖5本…!?


「…プッ…」


「あ…」


ジャラジャラとコーヒーに砂糖を入れる手を止めて、緒方くんがあたしを見る。


その目が恥ずかしそうに伏せてしまったのを見て、あたしは止めようとしていた笑いを堪えきれない。
< 16 / 137 >

この作品をシェア

pagetop